双子とあたし。




「水のように、何に対しても変形ができる…―――。いわば、オールマイティーになりたいわけですよ。」





悠太の目は輝いていた。


本当の夢を語っているかのような…――――。





「確か、四人組だよね?」



「そう、前来た三人と組む予定。」




悠太がコップに注がれた氷たちをストローで回した。


氷と氷が重なる音がする…――



それは、あたしを涼しくしてくれる。




「悠太は何やるの?やっぱりギター?」



その言葉に悠太のストローを回す手が止まり、こちらを向いた。


…あれ?

あたし、そんな訊いちゃまずいことは言ってないよね?!





「―――……ボーカル。」



少し、沈黙の後に悠太は答えた。



「…ボーカルね…――――。―――…って、ボーカルっ?!」




悠太は小さく頷いた。




悠太がボーカル…。


確か、去年にカラオケ三人で行ったときに悠太がすごく上手かったのは覚えているけど…。




「…四人で歌って、一番俺が上手かったらしい。」



「―――…らしい、って…」




確かに上手いのは知ってるけど、悠太がボーカル…。






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