双子とあたし。
「懐かしいでしょ?ここ…。」
悠太が壁に座りながら言う。
「そうだね…。何年ぶりかな?」
あたしはその隣に座る。
「二年ぶりぐらいじゃない?…」
悠斗もあたしの隣に座る…。
―――いつも、こうなんだ…
いつも、何かを長く話そうとするとき、彼らはあたしを間に挟んで並んでくれる…―――。
「…そっか、もう二年も経ったんだね。」
「うん。」
あたしの言葉に頷いてくれたのは悠斗だった。
「これからもさ、…ずっと、一緒…だよね?」
あたしはうつむき加減で二人の様子を伺う。
ふいに、左からあたしの頭に手が添えられる…。
―――悠太だ…。
「薫は心配性だな…」
優しく声をかけてくれた。
悠斗の方を向いてみると、彼も同じ考えだよ、と言わんばかりに微笑んでいた。
―――あたしは、幸せもんだよ。
そう思った…。