双子とあたし。
そんな彼を見て、あたしは微笑まずにはいられなかった。
―――悠太はそんなことを考えてたんだね。
…ん?
―――…何か、あたしは重大なことを忘れているような…。
「…って、ああっ!」
あたしはここに着くまでに何をしていたのか、思い出した。
あたしが突然叫んだので二人は目を瞬かせてこちらを見た。
「…あたし、宿題終わってないんだよー――。」
あらら、と二人は口を揃えて言う。
「あと一週間ぐらいだけど…、どのくらい終わったの?」
悠太はあたしを小馬鹿にするように、笑いながら言った。
「―――…ほぼ、全部。」
「御愁傷様です。」
「薫さん、それって職員室行きになりかねませんな。」