【完】白い花束~あなたに魅せられて〜


画面に映る翔を見て嫌でもさっきの出来事を思い出す。



あれからあの後みんなはどうしたんだろう…



私がみんなの空気を下げたのは事実…なのかと思うと、どうすればいいかは明確だった。





…なんで私は翔から目が逸らせないのか、とか。



怒った翔は苦手だ…とか



大河の手を払いのけて悪かったな、とか



“プリメーラ”をぼーっと見ながらそんな事を考えていた。



昔誰かが言った“時間が経てば経つほど謝るのは難しくなる”という言葉を思い出した私は、次に奴らに会ったら一応謝って…おこうと決めた。





現実の私たちとは全く違う画面の中の拓海と雫は幸せそうに笑っていた。


< 56 / 410 >

この作品をシェア

pagetop