不器用な僕等の唄を

「先輩達、大人気ですね。」

爽やかに言うのは高橋。

「陸上は?」

「抜けてきました。あっちは人多いんで。」

「バンド終わったらすぐに行った方が良い。」

あたしが言うと、高橋はこっちをきょとんとした顔で見つめる。

分かってないな、こいつ。

「桔梗。」

人が多いだけ、絡まれるのが多い。

血は繋がって無くとも桔梗は可愛い顔をしてる。

「…雪比良青から聞きましたけど、先輩って何も知らなさそうで色々知ってるから怖い。」

いや、だったら紘波の方が怖いだろ。

肩を竦める。



< 260 / 310 >

この作品をシェア

pagetop