想い、果てるまで
「俺と、そこの榎木含めの3年にとっちゃ今回が最後の体育祭なわけで、もちろん優勝したいわけだ」
私の隣にいた榎木先輩が、教壇の所にいる団長の隣に行く。
「もう応援賞とか、ぶっちゃけ俺興味ないから。頂点じゃなきゃ意味ないわけ。分かる?」
あぁ。この人とは気が合いそうだと思った。
「だから、皆にも頑張ってほしいんだよね。自分たちの為にっていうか、むしろ俺の為に?」
団長の隣にいる榎木先輩がクスッと笑った。
「ってことで、よろしくな。頼りにしてる。俺たちを勝たしてくれよ?」
団長の言葉に、皆が「はい!!」と返事をした。
なんか、こういうの凄く良いと思う。
団長も、凄いかっこよく、輝いて見える。
私も3年になったらこんな感じになるのかなとか、こいつ……紫波もこんなにかっこよくなるのかなとか思っちゃったりもした。
「じゃあ各自解散!本番でな!」