想い、果てるまで
「何か、先輩たちかっこよかったな」
打ち合わせが終わった今、私たちは自分たちの教室へと向かっている。
「…うん。なんか、青春だなって思った」
『青春』とか、自分にはこれまで無縁だった。
仲間とか、友情とか、あまり他人に求めてこなかったし、周りも私を尊敬の値とだけ見て、それ以上仲良くなろうともしてこなかった。
私が頭いいから遠慮というか、話し合わないかもとかそんなんだったんだと思う。
だけど、この高校は、全体的に成績が良い人たちだからか普通に接してくれる人達ばかりだ。
生まれて初めて友達ができた。
「うん。俺こんなん今まで経験したことなかったから」
え?