ティーン・ザ・ロック
あたしとこの人が委員長と副委員長。
きっと、彼の事を知れる機会だってある筈だ。
もしかするとあたしの方が不純な動機だと言われるかもしれないけど
それほどまでに彼の事を知りたいと思ったのだ。
彼のその瞳。世の中の闇を見ている様な、光を宿さないその瞳に、何か共感できるものが有るのかもしれない。
例えばあたしの様に、両親と言う幸せを失ったものか
はたまた、失う以前に持っていないのか。
それはただのカンだったが、確信もしていた。
目が合うと、彼は脅える様に目を反らす。
…やっぱり、何かがあるのだ。きっと。
「葉瑠ー!葉ぁ瑠ぅー!!」
「あ、な…何?」
顔を上げると、紅葉が顔を覗き込みながら目の前で手を振っていた。
「何じゃないよーッもう…。委員長なんだからッしっかりしないと!」
「えー?」
ワケが分からず周りを見渡す。
そこに広がる視界に目を丸くした。椅子に座っていた筈なのに。何故か教卓の前に立っていたのだ。驚くのは仕方のない事だが……何故?
「何であたしここに居るの?」
思わず出た一言で教室にドッと笑いが起こり、思わぬ羞恥を喰らってしまった。
「何でって…。ボーっとしてるからあたしが引っ張って立たせたんだけど…。
大丈夫?考え事ー?」
「ご…ゴメン!もう大丈夫だからっ!え…えっと、何やってたんだっけ?」
二度目の爆笑。
ああ、もう。
早く自分の席に戻りたいっ!