桜の咲く頃 ~君に~
「座って?」
いわれるがまま座る。
すると両方のズボンの裾を同じくらいに折ってくれた。
「よしできた!」
私の両膝を揃えてポンポンと2回叩く。
「ありがと」
「ん。」
だんだん会話に慣れてきた。
目を細めてふわっと笑う笑顔にはまだ慣れないけど…。
「んじゃ、俺入るから向こうの部屋でテキトーにやってて」
「ん。」
この人はすぐに満足気な表情をする。
いい人だな…。
ドアを出てすぐ左のつきあたりの部屋。
さっきのリビング。
ソファにちょこんと腰を下ろして脱衣所から持ってきたタオルで頭を拭く。
いい匂いのするリビング
安心する。