涙の宝器~異空間前編
髪は黒で長め、スタイルもよかった。

「よかったら一緒にこれから呑みませんか?」

甘い感じの声で迫ってきた。

「二人でですか?」

「いえ、もう一人女の子いるんですよ。
その子と待ち合わせしてて、二人じゃ盛り上がらないからよかったら一緒に呑んで欲しいなって」

渋谷に来たものの、大して予定がなかった涼はひとまず了承した。
場所はロットマップという、地下一階にある居酒屋だった。

別の女は先に中で待っているという。
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