しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「ヘイ! 壮吾っ。見舞い品たくさん持って来たぜっ!!」
明らかにテンションのおかしい人物が、コンビニの袋らしきものを2つ抱えて、ドアから現れた。
日和とレオくんは、眉を寄せて迷惑そうな表情。
先輩は、キーンと耳鳴りのなるような大声に、また布団にもぐってしまった。
「あ、あれ?」
勢いよく部屋に入ってきたコウ先輩は、拍子抜けというような感じで、キョトンとしている。
「壮吾。 おまえマジで寝込んでんのか」
先輩は、布団の中で身を丸めるだけで、返事はしなかった。
「んだよ。 マジかよ。いつもみたいに仮病だと思ったのによ」
頭をガシガシかいて、テーブルに袋を置くコウ先輩。
「お兄ちゃん。こんなにたくさん何買って来たの?」
「何って。パーティーしようと思ったから、酒とお菓子」
ああ……。
制服じゃ、何かと厄介だからなって。
この事だったんだ……。
「壮吾がマジで寝込んでるなんて知らねーし。しかも、美羽ちゃんと付き合うことになったのも、俺に一番に教えてくれなかったし」
コウ先輩が口を尖らせてふて腐れた。