しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
私が拾おうとしたスケジュール帳を、壮吾が拾い上げる。
私は、かがんだままの体勢で、壮吾を見上げた。
……壮吾?
壮吾は、スケジュール帳を拾い上げると、驚くほどの速さで鞄のポケットにそれをしまった。
私はまだ、かがんだまま。
体が動かせなかった。
壮吾の動きが速かったからじゃない。壮吾の様子がおかしかったから。
拾い上げる瞬間妙に慌てていて、私と目を合わせようとしなくて。
何か…隠してる?
それは、直感で感じたこと。
私の中で、不安とか、戸惑いとか、そんな感情が生まれる前に、本当に一瞬の出来事だった。
壮吾は、私に背を向けたまま。
私がゆっくり背筋を伸ばしたとき、壮吾はようやくクルリと振り返った。
さっき、自転車に乗っていた時と、同じ笑顔で。