しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


先輩のうち一人が、机に突っ伏している男子に近づいて声をかけた。


のっそりと頭を上げた彼。

眉間にしわを寄せ、ヤンキーを睨みつけた。


彼の髪も、茶色く染められている。

この男2人に比べれば、とても落ち着いた柔らかい色だけれど。


「………」


顔を上げても、無言の彼。


「入学早々不機嫌だな〜、レオくんは」


金髪の男が、彼の机に座りながら言うと


「その呼び方やめろよ」


金髪男2人とは違う、静かな、落ち着いた口調で言った。


「コウちゃーん。レオくんが冷たいよお」


急に瞳をうるうるさせた金髪男が調子よく泣きついたのは、彼らの後ろでニコニコと見守っていたもう1人の金髪男。


泣きついた男よりも、お調子者って感じ。


「こらっ、レオ。 仲良くしなさいっていつも言ってるでしょ。ソウちゃんに謝りなさい」


彼はなぜか、お母さん口調で怒る。


なんだ……?コント……?


もしかして、この人たちのコントはこの高校の名物だったりするわけ?




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