しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
ポテトを口に運びながら、茶髪男がボソリと言う。無表情のままで。
「なんで、俺真ん中?」
「おまえが端だと、すぐに逃げんだろが」
「………」
不服を口にした彼は、柊先輩から理由を聞くとまたポテトを食べ始めた。
不思議な人だ。
さっきから、全然表情が変わらない。そして、ポテト食べ過ぎ。
なんか、掴みどころのない人だ……。
「ま、いいや。はい次、コウ」
柊先輩からバトンが渡ると、待ってましたと言わんばかりに日和のお兄さんが顔を明るめた。
なんだかんだで乗り気だな、この人。
「皆川昂(ミナガワ・コウ) よろしく。てか俺、さっきから思ってたんだけど美羽ちゃん、可愛いよね。 ねね、番号教えてよ」
日和のお兄さんが携帯片手に身を乗り出すと、
「やめてよ、お兄ちゃん。ホント女ったらしなんだから。
美羽に手出したら許さないからね」
日和が目を吊り上げてそれを制した。