しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「美羽のお土産だよ」
「マジで?そんな気を遣わなくていいのに」
だから、壮吾。
ここはあなたの家じゃないでしょ?
そう思いながらも、
「結構おいしいんだよ。食べてみて」
と、コウ先輩の部屋に入りながら言った。
コウ先輩の部屋は、相変わらず色んなものが散乱していた。
だけど、やっぱり、不衛生には感じない。
ホントに不思議。
「ねぇ、レオくんは?」
日和の持ってきてくれた紅茶に口をつけながら、壮吾に聞く。
「ああ。あいつ、バイト終わってから来るって」
ぱくっとシュークリームを頬張った壮吾が、何だか小さな子供に見えた。
カッコイイだけじゃなくて、こんなかわいい一面もあるから、あたしはどんどん壮吾の虜になっていく。
「バイトかぁ。頑張るね、レオくん」
「まぁ、あいつなりに楽しんでんじゃね?バイトの愚痴なんて、一度も聞いたことねーし」
「ふーん。そうなんだ」