しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
壮吾の言葉に頷いた私だけど。
レオくんが、接客をしている姿が全く想像できない。
それって、私だけ?
接客業ということは、少なからず笑顔は必要なわけじゃん?
レオくんの営業スマイル……。
うーん……。
やっぱり、想像できない。
「レオくんのバイトってさ、レジとかするんだよね?」
私が聞くと、
「当たり前じゃん」
と、日和がおかしそうに笑った。
「ということは、『いらっしゃいませ』とか、言うんだよね」
さらに続けると
「急にどうしたの?」
と、日和が眉をひそめた。
「いや、何か、ほら。全く想像できないから。レオくんが笑顔で『いらっしゃいませ』って言ってる姿」
私がそう言うと、『確かに、言われてみれば』と、3人が同じように頷いた。
「そういえば、俺らって、まだレオのバイト姿見てねーよな」
「ああ」
壮吾の言葉に、コウ先輩が頷く。
「レオのバイト先には行ったけど、結局、中には入れなかったしな」
私はぐっと背中を丸めた。
その原因は、私にあるから。
申し訳なくて、顔を上げることができなかった。
「んじゃ、今から行ってみる?もうすぐ、バイト終わる時間だし」