しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
『すずらんの花が贈られた人には、必ず幸福が訪れる』
「話し合ったってどうにもならないかもしれないけど、このままだったら、あんたずっと泣いたままだろ?」
「………」
「初めてだったんだからな」
とても真剣で、私のことを考えてくれているレオくんの言葉が、心にノックをした。
その音に反応した私は、ドアノブに手をあてる。
「花を贈るなんて……。ただの写真だけど、簡単に贈れたわけじゃねーし」
中に入ってもいいですか? と、ドアの向こうから、レオくんの声――。
「こんなこと、一生ねぇと思ってたのに」
ゆっくりとドアノブをひねると。
「あんたのことを考えてたら、あんたに贈りたいって、あの日、足が勝手に動いてた」
眩しい光の中に、レオくんが立っていて。
温かい手を差しのべられて、光の中に、グイッと引っ張られた。