しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


だけど、7月の日記を境に、真っ白な部分が続いた。


次に書かれていたのは。



11月25日 
吐く息が白い。健斗、今、何してるの?


涙で滲んだ、ガタガタの文字。


もしかして、この時には、もう……


12月25日 
クリスマス。壮吾くんに告白された。健斗、壮吾くん中学生なのに、私のこと守ってくれるって言ってくれたの。どうしたらいい?気持ちが揺れてる。私って、弱い。


12月26日 
壮吾くんにOKした。


12月29日 
今年ももう終わりだね、健斗。大好きだよ、健斗。会いたいよ、健斗。最近、健斗の夢をよく見るの。夢に出てくる健斗は、いつも笑顔なんだよ。


1月15日 
壮吾くんと付き合って、もうすぐ一カ月。何かが違う。心が動かない。
私はやっぱり、健斗のことが忘れられない。大好きだから。壮吾くんごめん。


3月10日 
壮吾くんの高校入試。頑張れ。頑張れ。やればできる。


3月15日 
ごめん、壮吾くん。泣かせるつもりはなかったの。今までありがとう。これで私の役目は終わった。高校合格おめでとう。そして、さようなら。



「後半の日記、俺のことより、元カレのことのほうが多いだろ?」


壮吾が足でブランコを揺らすと、キーっと、錆びついた不快な音がなった。




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