しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
もしかしたら、門前払いをくらうかもしれない。
だけど、どんなに時間が経とうとも。
どんなに会っていなくても。
血のつながった親子だ。
きっと、また繋がりあえると思う。
すずらんの花が、きっと、助けてくれる。
「ここだ」
電車に揺られて、降り立った駅。
辺り一面田園風景。
金色の稲穂がサラサラ揺れていて、遠くの山々が赤や黄色とキレイに色づいていた。
人通りもない。風の音以外、何もなかった。
「初めて来たけど、すげー田舎」
レオくんの言葉に、私はただうんうんと頷く。
「大丈夫?」
駅からなかなか進もうとしないレオくんを、見上げた。
しばらくじーっと前を向いていたレオくんは、私を見下ろし、少し困ったように眉間にしわを寄せほほ笑んだ。