しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「震えてる」
「………」
「情けないけど、マジで、足が震えてる」
住所の書かれた紙をクシャっと握ったレオくん。
痛いくらいに、レオくんの気持ちがわかる。
もし、私がレオくんだったら、正直、会いに行けないと思う。
自分から会いに行こうって言ったくせに最低だけど、無理だったかもしれない。
ギュッと、レオくんの手を包み込んだ。
レオくんの華奢な手が、微かに震えている。
絶対に大丈夫。
簡単にそんな言葉はかけられないけど。
「私がそばにいる」
ずっと、レオくんの隣にいることはできるから。
一緒に、少しずつ歩いて行こう。
紙に書かれている住所は、この駅の近く。
もしかしたら、もうここから見えているかもしれない。