しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


「母さん、よくこの病院に来ていたんですか?」


レオくんが聞くと、先生は眉間にしわを寄せ、頷いた。


「吉田さんは、入退院をずっと繰り返していましたから」

「え?」


声を上げたのは、レオくんとほぼ同時だった。


じゃあ、こうやって倒れたりするのは、今日だけじゃなかったってこと?

今までに、何回もあったの?


「年々、吉田さんの体は弱ってきています。初めてこの病院に運ばれてきた10年程前からすると、顔色も全然違います」


10年……?

レオくんが、置き去りにされた時と、ほぼ同じ頃。


「何か、強いショックを受けられたんでしょうね。精神的なものなのですが、最近では食事もあまり口にしません。今まで身内の方がお見舞いに来てくれることもなく、きっと、吉田さんは1人で苦しんでいたと思います。本当はこのまま入院していた方が彼女のためなのですが、それをずっと拒んでいました。その方が、吉田さんの表情も明るいし、外の空気を吸ったり景色を眺めたりするのが一番の薬のような気がしたので、わたしはずっと許可していました。もちろん、入院をしなければいけないときは、彼女を止めましたが」


先生が、柔らかくほほ笑んだ。




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