しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「美羽。今日、どっか寄って帰らない?たまにはさ、パーッと買い物でもしようよ」
翌日の放課後。
帰り支度をしている私の元へ日和が走ってきた。
「あぁ、ごめん、日和。私、ちょっとやることあって。また誘って?」
日和に早口で言って、鞄を抱えた。
「どうしたの?そんなに慌てて」
「うん。 ちょっとね。急がないと、日が暮れちゃうから。じゃね、また明日」
「あ、ちょっ、美羽っ!?」
背後からかかる日和の声を振り切って、教室を走り出た。
やっぱり、このままってわけにはいかないから。
レオくんが、ようやく動こうって気持ちになったのに。
私がここで引き下がってちゃいけない。
力になるって、決めたんだから。
――ピンポン
アパートのチャイムを押した。
手が、震えた。
まだ6時過ぎだっていうのに、もう辺りは真っ暗。
カチカチと不規則に点滅する廊下の電気。
余計、不安になる。
『……はい』
インターホンから、お母さんの声。
「如月です」
『………』
「如月美羽です。レオくんの友達の」
あぁ、ダメだ。
やっぱり、声が震える。
『あなた……。また来たの? 言ったでしょ?もう、二度と来ないで』
「あ、あのっ!!!話だけでもっ!!!」
プツリ――…
切られたインターホン。
その乾いた音が、寒さと共に、私の身体に突き刺さった。
でも...逃げない。絶対に。
「また、明日も来ますっ」
もう聞いてないかもしれないけど。
私のことなんて見てないかもしれないけど。
鉄のドアに向かって、大声を出し、深く頭を下げた。
――逃げたりしない。