しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
授業中の図書室には、誰もいない。
グラウンドから体育の声が聞こえてくるだけで、この部屋の中は物音ひとつしなかった。
しかも、窓から差し込む日差しで、舞い上がる埃がキラキラと光っている。とても幻想的だ。
こんなところに、本当にレオくんがいるのだろうか。
柊先輩達と一緒に、本棚の間を探す。
高校の図書室には、たくさんの本がぎっちり詰め込まれていた。
絶対に読まないであろう分厚い本まである。
ついでに、表紙の漢字が難しくて、何て書いてあるのかさえもわからない。
ゆっくりと足を進めながら、本棚の間を覗く。
すると。視界の下に、誰かのつま先が映った。
首だけ本棚から出して、さらに覗き込む。
そこには、絨毯に座り、本棚に寄り掛かって寝ているレオくんがいた。
太ももの上には、一冊の本が広げられている。