しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~


レオくんの寝顔は、今までに見た事もない程、キレイな顔だった。


思わず、吸い込まれるように足が進む。


茶色のサラサラの前髪が、目元にかかっている。


目を閉じていても、目が大きいんだろうなと思わせる、二重のライン。

鼻筋がすらりと通っていて、男の子とは思えない美しさ。


レオくんの美しすぎる寝顔に見とれて足を進めていると、コツンと、レオくんの足に私の足が当たってしまった。


それに反応して、レオくんが薄っすらと瞼を開ける。

眩しそうに目を細めて、私を睨むように見上げた。



「ご、ごめん」


慌てて謝る。

すると、レオくんは大きなため息をついて、太ももに広げていた本をパタンと閉じた。


のっそりと立ち上がる。


レオくんが手にしていた本の表紙には、『花図鑑』と書かれていた。


花が好き……なのかな?



< 37 / 400 >

この作品をシェア

pagetop