しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
「レオ。 おまえまた寝てたのか」
レオくんが、本を元の位置に戻した、その時。
柊先輩とコウ先輩が、同時に本棚の間から出てきた。
その後ろには、日和がいる。
レオくんは、柊先輩に返事をすることなく、ズボンのポケットに片手を突っ込んで大きな欠伸をした。
「ったく… おまえなあ。少しは体を動かそうとは思わないのかよ」
「………」
「もうすぐクラスマッチがあるだろ?おまえ、少しは周りとコミュニケーション取れよ」
柊先輩の言葉に全く耳を傾けようとしないレオくん。また大きく口を開いて、欠伸をした。
「おまえな……」
首の後ろをかいて呆れる柊先輩。
それを見て苦笑するのは、コウ先輩。
レオくんが図書室から出て行くのを、先輩2人が溜息をつきながら追った。
「私達も行こう、美羽」
私は、日和とその後に続いた。
と、その時。
ムニュっと、足元に柔らかい感触があった。