しあわせ色の恋~想いよ、永遠に~
眼下に広がる景色。
空と海との境界線が、どこなのかわからないくらいに広がる青。
忙しく行きかう車たちが、小さく見えて。
新芽の青々とした木々が、ずっと連なっている。
元々高台に位置するこの屋上からの眺めは最高だった。
風で乱れる髪を整えることもせず、日和とフェンスに張り付いて景色を眺めた。
「うるさいんだけど」
突然、背後からかかった声。
私と日和は、同時にフェンスから手を離して振り返った。
そうだった……。
ここへは、レオくんに会うために来たんだった……。
振り返った先には、かなり不機嫌なレオくんが。
屋上の端にあるベンチに、座っていた。
膝に両肘をついて、前かがみになっている。
私と日和は一度目を見合わせ、ベンチに座っているレオくんの元に足を進めた。
レオくんは、フイっと私達から視線をそらす。