シャーペンと君とあたし




― SIDE 俊 ―




「ちょっと…っ!」


ほどこうとする手を引き止める。


気付いた時には鈴の細い腕をとって
自分の腰に回してた。



「危ねーんだよ。」


確かにどこも掴まないで
2ケツすんのは危ねーけど

コレはコレでヤバい。


腰に回る鈴の腕が

気になってしょーがない。




……行くしかねーか。


力が緩んだのを確認して
俺はチャリのペダルを踏み込む。


風が、頬を撫でる。


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