シャーペンと君とあたし



「へ?どーしたの孝太?」

「……指されてっぞ?」



孝太が顎で教壇を指す。


その先には、妖しいくらいに
満面の笑みを浮かべる先生の姿。


……だから、怖いってば!





「バーカ。」



こんなことを言うのは、もちろん俊。


すっごいムカつくけど
とりあえず今は我慢っ!



「俊っ!頭いいじゃんっ!教えて?
あっ!その前に問題どこ?どこの問題?

もぉやだっ!分かんなーい!!」



「おいコラ。とりあえず落ち着け。」



テンパるあたしは
俊に頭をコツンと叩かれる。


軽く、優しく。



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