生徒会で、ヒミツの恋愛しちゃいました。
「あたしの消しゴムが!」
「ゴメン未愛ー!ちょっと待ってて、探すから!」
友良は床にしゃがみ込んで消しゴムを探すが、何処も見ても見付からず。
そりゃ消しゴムって転がりやすいから、簡単に見付かるとか思えないけど。
「未愛、あたし消しゴム無くしちゃったかもー!」
「ってそんなに謝る事じゃないから!ホラ、あたし実は二つ消しゴム持って―――」
「もしかして、消しゴムってコレの事?」
友良を安心させようと、筆箱を探ろうとした瞬間、珍しい人の声が耳を突き抜いた。
筆箱へ向けていた視線を、声の主へと向ける。
そこには、あたしの隣の隣の席―――つまり空席となっている小杉春流の隣の席の、広瀬学(ひろせまなぶ)が居た。
サッカー部に所属している広瀬君は、明るくて人当たりも良く、クラスの人気者。
あたしも広瀬君と何度も話したけど、彼とはすぐに打ち解けられたんだっけ。
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