生徒会で、ヒミツの恋愛しちゃいました。

だけど、動揺している暇は無いんだ。一刻も早く、平常心を取り戻さなければ。


あたしはニッコリと笑顔を作り、小杉春流を校舎の中へ連行する事にした。




「やっぱり緊張する？」



「当たり前だろ。こんなチャラい外見だけどな、俺だって緊張する時くらいあるんだよ」




そんな当たり障りの無い会話を繰り広げながら、あたしの片手にはケータイが握られており、その指先は華麗にボタンを打っていく。


小杉春流に気付かれないようにしながら、送信ボタンを押すと、時間差で返信がどんどん返って来た。


あたしがメールを送った人物は、瑞兄、由羽先輩、紅羽先輩。つまり、小杉春流以外の生徒会メンバー。


そして、あたしが送った本文は―――「小杉春流、学園長室に連行中です」という内容だけ。



一件普通の文だが、これが後々、小杉春流の運命を大きく変えていく事となる。




「さぁ、着いたよ」




メールに気を取られているうちに、あたし達は学園長室の前へと到着していた。




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