生徒会で、ヒミツの恋愛しちゃいました。
重い空気が流れている。
扉から見て右手の長テーブルには、あたしの担任や学年担当の先生達が無言で座っており、
左手の長テーブルには、生徒会長である瑞兄に、書記である紅羽先輩が座っている。副会長である由羽先輩は、諸事情でこの場には居ない。
そして、目の前に設置されている立派な机に学園長が居た。冷たい視線を小杉春流に向けながら、口を開く。
「国友さん、わざわざすまないな。生徒会席へと着席してくれ」
「はい」
学園長に名前を呼ばれ、あたしは紅羽先輩の隣の席へと向かい、腰を降ろした。
「君の名前は、小杉春流で間違い無いな?」
「はい」
今から自分の処分が下るという大事な会議のハズなのに、返事をする小杉春流の表情は、何故か穏やかに見えて。
少しだけ、涙腺を刺激された。
「では、会議を始めようか」
学園長の一言で、小杉春流の運命を司る会議が始まった。
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