年上彼女
「ねぇねぇ、
その水着、すっごく似合ってる!!」
「サイズ、って、いくつなの?」
「ねぇ、ちょっと触らせてぇ」
え?え?え?
あっという間に
控室にいたモデルさんたちに
囲まれてしまった…
「会社の制服着てた時は、
わかんなかったけど…
絶対、胸、隠さない方がいいわよ」
「そうよ、そうよ!
こんなにキレイな胸なんだもん!
隠すなんて、もったいないわよー」
口々に、モデルの子たちが、
私に向かって言う
「そ、そうですか?
でも…恥ずかしいし…」
すると、
一人のモデルの子が
私を鏡の前に立たせる
「いい?
もう少し、肩を後ろへ引いて
肩甲骨を合わせる感じで、
お腹は、出来るだけひっこめて、
アゴをひいて…
そうそ、そんな感じ
そうすれば、
姿勢だって、胸だって
キレイだから、
ねっ」
ちょっとしたコトなのに、
今までの自分と
少し違った自分が鏡に映ってて
嬉しくなった
「あ、ありがとう」
"どいたしまして"、と、
スレンダーで背の高いモデルの彼女が
鏡越しに私に向かってニコリと微笑んだ
モデルさんって、
プライド高くて、他人のコトなど
お構いナシってイメージだったケド…
見ず知らずの
素人の私に、親切にしてくれたのが、
すごい、意外だった
「草野さん、
あの、お手洗い、行ってきていいですか?」
「えぇ、いいわよー
なるべく早くねー」
水着のカッコのまま行くのは、
恥ずかしいケド、
他の部署の人たちは、
めったに7Fには来ないから
大丈夫、
と、思っていたのが間違いだった…