春も嵐も
「俺を利用しようだなんて、100億光年早いんだよ。

俺に一目ぼれしたとか何とかの理由で近づいて、商店街売却をするって言う魂胆なんだろ?

こんな作戦、幼稚園児でも簡単にできるぞ。

お前の低レベルな作戦なんて、こっちにはお見通しなんだよ。

お前が頑張ってその場を取りつくろっても、簡単にほころびがわかるんだよ」

信じられないとでも言うような表情で、藤見椎葉が俺を見つめる。

「その顔は、全部正解だったって解釈してもいいんだな?

そうなんだろ、藤見のお嬢さんよ!」

俺は藤見椎葉に向かって言った。

これでとぼけるつもりだったら、さらに言い返す準備はできている。
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