春も嵐も
その夜、物干し場で俺と弥生は話をしていた。

「ごめんね、あんなことになっちゃって」

弥生が言った。

「いや、いい。

そもそも、弥生が謝る問題じゃないし」

俺が言い返すと、
「本当にごめん。

美波って、昔からああだったから。

何て言うか、自分が決めたらすぐ実行するみたいな」

「あー、そう言えばクラスにも1人いたよな?

猪突猛進人間、自分が決めたら何でもいいから進むみたいな」

俺がそう言ったら、
「いたねぇ」

弥生がうんうんと首を縦に振ってうなずいた。
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