桜の見える丘(仮)

「み…ちゃ…みひ…ちゃん…美姫ちゃん!!!」


両肩をがっちりとつかまれゆさゆさ揺らされる。


さっきの感じちがって、今回はすんなり目を開けることができた。


ぼやけていた目の前が少しずつ見えるように…


そこには…かなり近い距離で柏木君の顔があった。


「美姫ちゃん!!大丈夫!!!?死んでない?」


し…死んでないに決まってるでしょっ!という声もでないくらい呆れた。


だって…すっごい心配そうな目をしてたから。


そうだよね…急に教室飛び出したんだもん。


私は寝てたけど…みんなはその間心配してくれてたんだよね…。


「死んでないよー。大丈夫!!心配かけてごめ…」


ごめん、と言おうと思ったのに…


「その言葉は俺に言うな。」


って、柏木君が私の言葉をさえぎった。


「それは俺に言う言葉じゃないだろ?俊に言わなきゃ。」


なんで…あいつなんかに謝らなきゃいけないの。
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