桜の見える丘(仮)
「なんで…なんであいつなんかに!何怒ってるかわかんないし…あんな奴…もう知らない!!」
「美姫ちゃん!!!!!!いい加減にしなよ!!」
いきなり柏木君が私を怒鳴った。
なんで怒られたのか私はわからない。
「なにが…私怒られるようなことしてないよ??」
「はぁ…。これじゃぁ俊可哀想だわ。今まで俊が何怒ってたのか本当にわかんないの?」
そうだよ…わかんないから困ってんじゃん。
「……わかんない。」
「最近…俊、仲良いよね~。」
柏木君がわざとらしく言う。
「誰と?」
「女子と。そう思わない?」
階段に並んで座ってる横の私をチラッと見る。
「思うよ…?でも、いいんじゃない、別に。あの子たちの方が可愛いし。私のことはもう彼女だって思ってないんだよ。きっと…」
そうだよ…もう…彼女だなんて思われてないんだ。
きっと…嫌われた。