桜の見える丘(仮)
「ちょっ!わかったから泣かないで!!?ねっ?ほら立って!」
座りこんでいる私の両腕をつかんで、ヒョイとたたせる。
「うぉっ、軽っ!ちょっと、軽すぎるよ…ちゃんと食べてる?」
「んなっ!!!食べてるよっ!!女の子に体重のこと言うなんてサイテー!!!」
そうよ!!!ほっといてよ!!
背が小さいと体重の平均だって…下がるんだもん!
「サ…サイテーとは…俺傷ついた―!!!」
「悪いのは純君だし。ひどいもんっ!!」
「んじゃぁ、いいわ。俺、帰るね?またねー!」
私を置いて帰ろうとする。
「ちょっと!私をほっていかないでよ!」
「えー?サイテーな男といたら何されるかわかんないよ…?」
ニヤッと怪しい顔で私の顔を見る。
これ…さっきの仕返しのつもりか…!!
「何言ってんの…。もう、サイテーは言いすぎた!!ごめんね…?」
さすがにほっていかれると本当に困る。
神谷より少し低いかもしれないけど、178センチぐらいある純君を見上げる。
背…なんで私の周りはみんな高いのかな!?
「…その顔は…反則だよ…。」
「……え?」