桜の見える丘(仮)
「ハァー!!疲れたぁああ。遊びすぎたぁあああ!!!」
海で遊び終って…今はもう夕暮れ。
帰りの電車に乗ったところだ。
「まじ疲れたー。体、だりぃ…。」
「ってか、これって結構トレーニングになったんじゃね?バスケに役立つじゃん!!」
なんて前向きな柏木君…いい人だ…。
「ほら~、神谷!!柏木君みたいにポジティブに考えようよ!!体力付いたかも…ょ…?」
嫌みのように言ってやろうと思ってたのに…。
そこには…スーと寝息を立てて神谷が寝ていた。
寝顔…かわいいー…。
これは…静かにしてやんないとね…。
「あーあ、神谷寝てんじゃん。美姫ー、残念だったね?いちゃいちゃ出来なくて!」
プッと口に手を当てる。
「残念なんかじゃないし!!それより、葵だって残念だったねー?」
「な…なにがよ。」
「ほら、見てよ!!柏木君も寝てるじゃん!!」
神谷とあんまり変わらない体格なのに…座席の上に小さくなって寝ている。
「あ…もぉ…。」
ふぅーとため息をつく葵だけど…そんなに慌てて甘えようとしなくていいんだよ…。