桜の見える丘(仮)

ひ…一目ぼれ…!?


「一目ぼれって…!?いつっ…。」


「いつって…初めて会った時、教室で…。なんかわかんないけどさ…俺、この子守ってやりたいって思ったんだ…。なんでか…自分でもわかんねぇんだけど。」


嬉しさで…涙があふれる。


美姫…恋…してよかったよ…。


先輩との恋は辛かった…。


でも、もうあんなの恋なんて呼ばない。


「なんかわかんねぇけどさ…全部俺にぶつければいい。不安なこととか…怒りでも。全部、受け止めてやる。今まで一人で耐えてきたんだ。もう、辛い思いさせたりしない!だから…俺と付き合ってくれませんか…?」


きつく抱きしめられていた体は解放されて…真剣な柏木の顔が見える。


いつもは…ふざけてたり…でも、真剣な時はすぐにわかる。


だって…顔がやばいぐらい違うんだもん。


すっごく…かっこいい…。


あっ!日頃がかっこよくないじゃなくて…いつも以上にってことで…。


「あの~…返事は?」


自分の世界に入って…返事をするのをすっかり忘れていた…。


そんなの…もちろん!!!


「良いに決まってますっ!!!」


ここから…本当に初めての恋が始まった瞬間だった―――――。



――――――――――――・・・


「葵ー!!!ほんと…よかったね!!!」


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