先生との恋☆Second・Story☆完結☆
「全然!むしろずっと寝てばっかりだったから動けてうれしい!」
動きたくても動けなかった時のことを思えば動いて疲れるなんて贅沢だと思う。
「やっぱり岡本は変わってる」
「え?」
「いや、俺だったら疲れたーってまかせるかも」
笑いながらそんなことを言う有岡くん。
思わず笑ってしまう。
「何それ。最低」
「そんなもんですよ、ゆるーく生きてるからね。はい、次行くよー」
「はーい…」
検査にかかる費用も入院してかかった費用も稼がないといけない。
働いてる間は高橋のこととか、あんまり気にしなくていいからってのもあるけど。
「―――あ、そうだ。来週大丈夫そう?」
「来週?」
仕事終わり。バス停までの道を歩いていると、ふと思い出したように有岡君が聞いてきた。
何かあったっけ…シフト?何だろうと心当たりを探していると、
「大学見学」
言われて、あぁと思い出す。
「来週の火曜日。中途半端な空き時間があるからさ、良かったらどうかなって思って」
「あぁ…」
「さっき確認したら岡本休みになってたからさ、何か用事でもあった?」
用事は特にない。
きっと、その日も変わらず聖くんの家でだらだらと過ごすか言っても近所のスーパーくらいだと思う。