年上の彼氏


どういうこと?

なに?

どうなってんの?


そして、秋仁さんの顔が一変する。

「あれほど言うなって言ったのに?」

「違う・・私何も言ってない!・・・ライ君どういうこと?」

どうしてこんなこと・・・。

ライ君は何も言わず、ふっと視線をそらす。


「秋仁さん、聞いて、私・・・本当に・・・」

突然のことで頭が回らないけど、自分なりにちゃんと説明をしようと思った。

だけど

「もう、いい」

聞いてくれなかった。

「悪いけど、帰ってくれないか」

「秋仁さん!・・・私本当に・・・」

私を見ている秋仁さんの目は、軽蔑したような目で。

「・・・お前もかよ・・・」

聞こえるか分からないくらいの声で呟いた。

お前も?

「秋仁さんっ」

腕を掴むと、


バッっと振り払われて。

「帰れ」

私を見てくれない。

「秋仁さ・・・」

「帰れって言ってるだろっ!」

秋仁さんの大きな声にビクっとなる。

「・・・っ・・・」

違うのに。

私何も言ってないのに・・・。

どうして?どうして!?

涙が溢れて止まらなくなる。


と、とりあえずこの部屋からでたほうがいいのかも。

ライ君を見るとこっちを見てなくて、秋仁さんも・・・。

ゆっくりソファーを立つと

「しばらく会いたくない」

今まで聴いたことの無い低い声で言われた。

「・・・・な、なんでぇ・・」

それ以外は何も言ってくれなくて、こっちも向いてくれなくて。

私はなすすべも無く、秋仁さんのアパートを出て駐車場の車に向かった。

運転席に座ってエンジンをかけようと、鍵を入れようとしたけどうまく入らなくて、

「あ・・・」

カシャン。

鍵が手から滑り落ちた。


その瞬間また涙がぶわっとあふれ出す。



「やだよ・・・秋仁さん。秋仁さんっ」










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