きみのとなり


私が読み終わると、シンと間ができて…




「未来ちゃん!!」



「はいぃぃ!?」




ガシッと突然、優子ちゃんに肩を掴まれた。




「最高だよ!素晴らしい!未来ちゃんをシンデレラにして本当によかった!」



息継ぎもしないで喋ったあと、優子ちゃんはニッコリと笑った。




「未来にこんな才能があったとは…」



梢もうんうんと頷きながら私を見る。




「みぃたん完璧だよ!ちょっと俺も感動した!」



「そ…うかな?」



みんなから褒められすぎて何だか照れ臭い。




「鈴木ー!よかったねー」



梢が何も言わない斗真君に声をかけた。




みんなが一斉に斗真君を見たから、私も斗真君の方に顔を向けた。




「っ…」



「あれぇ?斗真、顔、真っ赤だぞ」



田中君がそう言って斗真君を覗き込んだ。



「お、俺!ちょっと、と、トイレ!!」



「あ!おい!とーまー!!」



…どうしたんだろう……





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