雪の雫に濡れた夜
ガゥンー!


 銃声が聞こえ、ビクッとなる。

 
 次の瞬間、表通りの方が騒ぎ出した。

「あっちだ!」

 人々の叫び声と

「回り込めっ」

 幾つかの銃声で

 辺りは騒然となる


 なに?
 何の騒ぎ!?

バンッ

《スピカ》の裏口の扉が勢いよく開き、慎が飛び出してきた。

「シュイ!」


「慎、この騒ぎは一体…」

「近くに例の中央都(セントラル)保安局の裏切り者が現れた!」

「え?」

「そいつが、保安局のヤツラに追われててー、」



「その騒ぎの中に、斗哉がいた!」





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