好きだと、言って。①~忘れえぬ人~

あの日。


ハルカの葬儀の後。


伊藤君が予想した通り、ハルカの最後を見届け終わった浩二は、男泣きに泣いた。


私は、彼との約束通り、特大ハンカチの役割を果たし、浩二と一緒に、大泣きした。


そして、心の中で、密かにハルカに誓った。


いつか、


いつかきっと。


必ず、伊藤君に、この胸の思いを届けようって――。

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