キミを抱く
だんだん
暗闇に目が慣れて
ドアとか机とかの姿が
浮き上がってくる
森くんが
何も言わないから
「飲んでる?」
って訊いてみた
森くんは
首を横に振って
「いや」
って小さく答えた
「オンナ、のヒトと
一緒だった、の?」
「ハッ」
森くんの
乾いた短い笑い声
「さあねぇ」
胸がザラザラして
髪を耳にかけた
短大生とか
OLとか
どこで引っ掛けて
くるのだろう
森くんのオンナのヒトは
いつも年上だ
いつも
年上のカレシ持ち
ホントに
森くんが
そのオンナのヒト達を
好きならば
なんて不毛で
かわいそうな
趣味の持ち主と
私も少しは
同情するだろうか
森くんが
オンナのヒト達を
ホントに好きならば