クローバー
「で。私はなにすればいい?」
「女番の啓夢みたいや」
「だから面白い」
「ちょっと質問に答えてよ」
「11時消灯だろ?
9時にロビーに呼んで」
「了解っ」
「サンキュ」
未来は本当に話が解る奴で
関わりやすい奴だった
本当に俺の気持ちを分かってくれる。
今日話したばかりだけど
そうとう信用できる。
未来にも信用してほしいとも思う
亜季?
亜季はいい友達を持ったな
亜季…俺頑張るよ。
PM8:45
俺はロビーの丸椅子に座って待ってた
-タッタッタッタ-
足音が聞こえた。
と同時に俺の心臓は
一気に高鳴りだす。
「古谷くん…」
「久しぶり」
「久しぶり」
「元気してた?」
「まぁね」
「ごめんな」
「え?」
「ごめん。無気になって」
「私こそごめんなさい」
「ちょっとショックだったんだ」
「何が?」
「亜季に呼ばれて嬉しくて、でも先輩のためだったから」
「……」
「話せなくて結構きつかった」
「うん」
「仲直りの握手」
俺は手を差し出した。
強く握りしめて強く誓う
亜季をずっと好きでいると
「仲直り♪」
笑った。