白い吐息

「でも、おかげで最前列だもん。嬉しいよ」

「チケット、2枚だね。友達と行くの?」

「友達仕事たがら、田口先生誘おうと思ってたんだけどね…」

ため息をついてベッドに腰掛ける琴。

「だけど?」

「田口先生も忙しいみたい」

なんて…

「そうなんだ」

琴は田口先生が関口先生に色々と密告していたことにちょっとムッとしていた。

それに…

「真人、暇?」

「えっ?」

「暇なら…行かない?アイドルのライヴだけど…」

琴は、真人とどこかへ出かけたかった。


これって、デートの誘いかな?


「嫌なら…」

「行くよ」

「いいの?」

「琴子とデートしたい!」

真人は可愛い顔でくしゃっと笑った。

その笑顔に琴の胸はいつもよりドキンて激しく弾けた。
真人の笑顔は時に琴を癒し、時に琴を熱くさせる。
でも、その笑顔が本当に心からの笑顔なのか、時に琴を心配させた。

でも、今日の笑顔はホントの幸せ笑顔。
琴は理由もなく、ただそう思った。

「琴子、お洒落する?」

「へっ?」

「ライヴ当日、お洒落するだろ?」

「そりゃ勿論!」

「スカート履くの?」

「…何?」

琴は不審な顔をする。

「だって琴子いつもパンツスタイルだろ」

「…まあ」

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