~幕末恋華~
うわ…凄い…。
なんか、圧迫感があるというか…。
「じゃがこの名刀が脱藩した弟の手にあるという事は、さっきも言ったように、家族が協力した証拠になってしまう。ほじゃき…。」
「……?」
「姉さんはわしのために、蔵の中で自分の喉を突き刺して自害したんじゃ。」
龍馬は今にも泣きそうな表情を浮かべた。
…そうだよね。
大好きなお姉さんが、自分のために死んだんだもん……。
自分を、責めたくなるよね…。
「龍馬…。」
そう名前を呼ぶと、龍馬は再び顔を上げた。