ツンツンデレッ♪
ピーポーピーポ
あの夜を思い出すと今でも涙があふれてくる。
「エリはいいこね~本当に助かるわ」
再婚した後の私の母。
いや、母じゃない他人だ。
私は大好きなお父さんのためにどんなつらいことだって
言われたら乗り越えられた。
物語ちょう?
わかってるよ、でもね。
本当にあったはなし。
「エリは居てくれるだけで本当に助かる」
お父さんの前でニコニコするそのオンナは
私をどうみていたんだろう。
私はあの日家を出る決心をしたんだ。
置手紙をのこしてね。
『お父さん、この家やっぱり息が詰まる。』
それをいち早く見つけたお兄ちゃん(コウ)は
私を夜中中探してくれたんだよね。
もちろんいとこのカオルも。
あの時カオルはおにいちゃんに釘付けだった。
年下なのにね。
だからあたしの中では恋愛って可愛いものだった。
したいものだったのに……。