流華の楔




伊東を引き取りにきた男はやはり七人で、その中には藤堂平助の姿もあった。



「何で…伊東先生っ!」



泣き崩れるのは篠原か。
それ以外の数名が亡骸を籠へ。

藤堂は、唇を噛み締めて俯くのみ。





その様子をしばらく見据え、原田は重い口を開く。



「……続け」



十一月十八日。

粛清の火蓋が切られた。





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